約200年の伝統・寒中みそぎ祭り

早いもので、2020年を迎えて数日が経ちました。
札幌を含め道内では今シーズンの冬は、雪の少ない状態が続いていますが、
北海道の冬といえば、やはり雪や氷、氷点下の気温などの寒さに関する
イベントやお祭りがたくさんありますよね。

今回はその中でも新年の1発目ということもあり、
「寒中みそぎ祭り」をご紹介したいと思います。

道南の木古内町で開催されるこのお祭りは、テレビ番組などでも特集されたりと、
一度は聞いたことのある方が多いと思います。第1回目は1831年。
非常に歴史の長い神事です。
行修者と呼ばれる4人の若者が、1月13日~15日までの間に昼夜を問わず
何度も真水で体を清め、祭りの最終日には極寒の津軽海峡で
4体の御神体(別当・稲荷・山の神・弁財天)を清めることで、
その年の豊漁や豊作を祈願するというお祭りです。
選出される若者たちは、最初の年には弁財天を担い、次の年から山の神、稲荷、
そして4年目になると最高位の別当の役を務めて終わります。

ちなみに、1月中旬の木古内町の平均気温は、なんと-2.6度!
想像しただけでも体がブルっと震えてしまいそうになります。
この身も凍るような厳しい寒さの中で、4人の若者が何度も冷水で身を清める姿は、
非常に勇ましく、祭りを見にくる人々を魅了します。

また、同時期に会場のみそぎ浜近くで開催される「みそぎフェスティバル」では、
みそぎ祭りの観覧だけでなく、みそぎ鍋やこうこう汁などの
地域の特産品や様々なイベントを楽しむこともできます。

北海道ならではの気高く神聖ないのちの祭りを、ぜひ肌で感じ取ってみてください。
ただし!この時期は真冬日となる日も多いので、お祭りに行く際は万全な防寒対策を。

撮影日:1月13〜15日 撮影場所:木古内町