北海道で「たち」と聞けば、ピンとくる方が多いはず。
でも実はこれ、北海道ならではの呼び方で、一般的には「白子」といいます。
(ちなみに、マダラの白子は「真だち」、スケソウダラの白子を「すけだち」と呼び分けています)
全国的に呼び名はさまざまで、
例えば秋田などでは「ダダミ」、宮城では「きく」京都では「雲子」など・・・。
北海道民のわたしとしては、たち以外聞いたことがありませんでした笑
「たち」とはタラの精巣のことをいい、北海道では冬の味覚としてとても人気です。
見た目が少し(かなり?)グロテスクなので、遠ざけている方ももしかしたら多いかもしれませんが、
食べてみるとトロッとした食感に加え、濃厚かつクリーミーな味わいで、とても美味しいんです!
ところでタラは、室町時代から人々に食べていたといわれています。
腐敗を防ぐために、腹を切らずに口から内臓を取り出し、そこに塩を入れて運んだそうです。
これが「腹を切らない(切腹しない)」食べ物として、武士たちに喜ばれたという話もあります。
また、「鱈腹(たらふく)食べる」という語源になったタラは、たいへんな大食漢で、
お腹が膨れ上がっていることから、当て字で「鱈腹」となったそうです。
(たらふくの語源については、「足りる・足る=十分である」からきているなど諸説あるようです)
今では居酒屋のメニューに並ぶことも多いたちには、様々な調理方法があります。
ポン酢につけたたちポン、たちの味噌汁、天ぷらなんかも人気の料理です。
今回は写真にあるように「たち鍋」にして、たくさんのたちを
新鮮な野菜たちとともに、美味しく美味しく食べました!
そんなたちの旬は、1月~2月頃にかけて。
この時期に特に美味しいたちを、いろんな食べ方で楽しんでみては。